今後も増え続けるといわれている空き家問題。なぜ「空き家」ができてしまうのか。

人口の減少、そして高齢化社の今の日本にとって
増え続ける「空き家問題」というものがあります。
空き家は地域の景観や安全を損なうといった、悪いイメージが伴います。

空き家は、手入れをする人がいないため土地が荒れ景観が悪くなったり、
老朽化により倒壊する恐れが出てきます。
不法投棄をされてゴミが溜まったり、その影響から悪臭、
発火や放火の原因など、さまざまな問題が起こりうる可能性があります。
そしてホームレスや逃亡している犯罪者の不法侵入など、
犯罪の温床となる不安もあります。

空き家というのは、住んでいた人が引っ越す、亡くなるなどしたあとに
売却をされたり、賃貸に出されたりしなかったものがほとんどなのです。

空き家が増える原因のなかに、相続問題があります。
核家族化によって、親と子のそれぞれの家という構図が
今では当たり前になってきています。
親が亡くなった時に、子はすでに自分の家を持っている場合が多く、
相続をした後も住まずに、かと言って取り壊そうにも
思い出もある家なのでそのままに…といったことも多くみられます。

不動産は数人で割って所有することが難しい資産であり、
その点からも相続では親族間で揉めてしまうこともあります。
結果として相続人全員で家を共有するといった場合になった時、
売却することが難しい家となって、放置され空き家状態になってしまうのです。

また、高齢になった親が老人ホームや子供宅などに転居して、
自宅が空き家になっている場合もあります。
老人ホームへ入居後も、最期は家に戻りたいと考えていたり、
認知症を患っていて判断ができなくなってしまっている、などもあります。
このようなことから高齢者の自宅は長い間、
空き家状態になってしまっていることがあるのです。