空き家を相続放棄しても管理しなければならない場合があります。知っておきたい財産管理義務のこと。

実家を相続することになった時、家の価値がなかった場合や
住まいが遠く自分で管理をすることが難しいなど
悩みになっている方の場合は、相続放棄を考えます。
しかし、相続放棄をしても空き家の管理義務が
残る可能性があるので十分な注意が必要です。

相続放棄をしても「財産管理義務」が残ります。
相続人が全員相続放棄することで、不動産などの遺産を
放置されてしまうと、管理する人がいないという状態になってしまいます。
管理をされていない家は草木や雑草が伸びて景観を悪くしたり、
倒壊をする恐れもあります。
近隣の住民に迷惑がかかってしまうかもしれません。

相続人全員が相続放棄した場合には、
相続放棄した相続人にも「遺産の管理義務」があります。
空き家を管理して、迷惑をかけないようにしていかなければなりません。

相続財産管理義務が発生するのは、相続人全員が相続放棄した場合です。
自分以外の相続人が相続するのであれば、管理義務は発生しません。
空き家の財産管理義務は、空き家を相続財産管理人に引き渡すまで続きます。

注意をせずに相続放棄をしてしまうと、維持管理義務が発生して
不動産の所有権はないのに、管理をしていく労力と費用がかってしまいます。
相続放棄をする前に、空き家を活用して賃貸物件にしたり、
売却をするなどで対処ができないか、対策方法を検討してみるとよいでしょう。