引きこもりの状態にある人は、人によって何に困り、
何を必要としているのか、それぞれの問題を抱えています。
家族が引きこもり状態になったとき、
どこに相談をすればよいのか分からない難しさ、
そうした悩みを抱えて、孤立してしまうという家庭も少なくありません。
地域包括センターを頼って相談をしてみても、
高齢者の親を支援できることはあっても、
高齢になったこども側のことは支援の範囲ではないとされる場合もあります。
親の介護をきっかに、同居するひきこもりのこどもの存在を
気付くことができる場合もありますが、
周囲に頼れるように、支援者や支援をしてくれる機関に
繋がりをもっておくことが何より安心できます。
就労支援や医療機関など、包括的な支援に導いてもらうことも大切ですが
引きこもる人には様々な理由があり、自分でも解決の糸口が
分からなくなっている苦しい状態でもあります。
抱えている問題に対してケアをし、歩みよることも重要になります。
よかれと思って励ましの言葉をかけたり
悩みがあるなら話してほしいなど、無理に追及してしまっては、
気を遣ってもらっている状態が苦しく感じたりして、
かえって相手の心を開きにくくしてしまうこともあります。
何気なく日常のニュースの話題をふったり、
おはようと声をかけたり、普段のちょっとしたことから
相手から話しかけやすい環境を作っていくこともよいでしょう。
相手の心の苦しみを全てわかってあげられるかと言えば、
それは難しいことであるかもしれませんが、
相手の立場を理解しようと考えること、
居場所を作ることを意識して寄り添っていくことはできます。