生活している自宅と普段は利用していない空き家では
建物の劣化の速度にも違いが出てきます。
空き家状態になっている建物は人の出入りが少なく、
とても湿気がこもりやすい環境になっています。
長いこと換気されていない部屋というのは湿度が高く、
ムシムシとしてカビが繁殖しやすくなってしまいます。
特にこの時期、梅雨の湿度の高さと蒸し暑さのダブルパンチで
カビにとってはおいしい季節に入りました。
カビは木の板にも発生し、木を腐らせてしまいます。
壁や床、梁や柱、あらゆる所の木材にカビが生えると
腐敗してボロボロになり、建物の強度が損なわれてしまいます。
カビの胞子が体内に入るとアレルギーなど引き起こし、
身体に害を及ぼす原因にもなりかねません。
そして湿気の多くなる時期に起きやすい問題が、シロアリです。
シロアリは湿気を好み、暗い場所に寄ってきます。
無人で換気されていない湿気の多い場所は
シロアリにとって敵の居ない住み心地の良いところ……。
厄介なことに木材を餌にするだけでなく、
断熱材やプラスチック、コンクリートまで食べてしまうのです。
カビやシロアリの発生を防ぐ為には、
定期的な訪問をして掃除と換気をすることが一番です。
建物の空気を入れ替える為に、開けることが出来る
戸や窓は全開にして、空気を通しましょう。
箪笥や押入れも湿気がこもりやすいので、
掃除をする際に扉や引き出しを開けて、
中の空気を入れ替えてあげましょう。
住んでいる家ならば、普段から何気なくしている
玄関や窓の開け閉めで空気の通り道を作ることが出来ていますが、
無人の空き家ではどうしてもケアが必要になります。
梅雨の時期は湿気を取り除くことに力を入れて、
換気をしっかりと行い建物を守っていきましょう。