相続が発生した時、被相続人から
遺贈や生前贈与による特別受益で
大きな額を受け取っていた
相続者が居た場合、
他の相続人から不公平だと
不満が出ることも考えられます。
相続開始時には
生前に受けていた特別受益を、
遺された相続財産と合算して
相続人それぞれの相続分を
決めなければなりません。
特別受益にあたる主なものとして、
婚姻の為の支度金や
生計の資本となるものがそうです。
学費の支援や、土地の贈与なども
特別受益にあたります。
そして、相続の際に
問題となることが多いのが
生命保険金の扱いについてです。
亡くなられた方の財産なのだから
相続人たちで分けるのは当然、
と思われることがよくあります。
ですが、法律上は原則として
遺産とは別物である
とされているのです。
生命保険金は保険の契約に基づき、
受取人固有の財産である
と考えられている為です。
しかし、その生命保険金も
あまりにも額が大きな場合は
例外的に特別受益に準じて、
持戻しの対象として扱う
と言った事もあります。
特定の人物に対して
大きな額を支援したい事情や
理由がある場合は、
その訳を話しておくことも重要です。
周りもその事を把握しておけると
心持が違ってきます。
金銭の絡んだ話はトラブルが
起きることを想定して、
生前に話し合える機会をつくり、
揉めることの無いように
しておくことが大切です。