社会的孤立を感じていながら、支援団体や
外部の人と繋がることが難しい背景には、
他人や外の社会と関わることの恐れや、周囲の人の目を気にしてしまうなど
人の視線や評価が怖いと感じる、デリケートな感覚の問題であったりします。
外の世界や人と触れ合うことに対して
不安や恐怖に駆られてしまう要因には、
人とどう接したらよいか分からない、
外に出て何をしたらよいのか分からない、
やりたいことがない、知らないからできない、
間違ったことをしたら注意されるのでは、といった
「分からないこと=怖い」になると
身体も心も動けなくなってしまうことが考えられます。
外の世界へ出ることの不安を和らげるためには
より多くの選択肢を持てるように、色々な娯楽や職業があること、
好みにあうもの楽しいと思うものに、たくさん触れてみることが重要です。
好き・楽しいと感じるものは、読書でも映画でも、
歌手や俳優、スポーツやキャンプ、どんな対象でも自由です。
好きなものに関連した本や道具が欲しくなったり
知識を広げたいと希望するきっかけになれば、
その為に外へ足を運ぶこと、金銭を得る為に働くことも視野に入ってくるなど
そうした一歩に近づくことの期待が持てます。
親は、こどもが心配でよかれと思い激励の言葉をかけることもあるでしょう。
親世代とこどもには、世代間のギャップがあります。
親世代の若かった頃の景気のよい話や社会での在り方を説いても、
現代の就職難や環境の苦しさ・生き辛さを感じている若者世代は
見えかた感じかたが親とは異なっている場合があります。
価値観の違いから、話しても分かり合えないといった
壁が生じてしまうこともあるのです。
世代間のギャップをお互いが感じ取ることや考える機会がないまま
自分の考えや行いが正しいものだと一方的にぶつけてしまうと
励ましたい気持ちも伝わらなかったり、意見が食い違ったり、
どちらも疲弊するばかりで、話し合いをすることも難しくさせてしまいます。
誰しもうまくできないことや、時には失敗してしまうこともあります。
傷ついたときに話せる関係の人や家族がいること、
辛い心情のときに味方でいてくれる人が側にいることは
何よりも心強いものです。