相続において負債が懸念されるときは、限定相続や相続放棄などを選択されることが、ご自身の生活を守ることに繋がるのです。

ロクモンの10月の相続相談をご紹介させていただきます。

 

夏の時期に多くあった特殊清掃が必要なお家や、ものがため込まれたお家のお片付けをさせていただいた時、

そのお家をどうすればよいか、というようなご相談をよくいただきます。

 

お家でお一人で過ごされている場合、、孤独を紛らわすために物を買い込んでしまうケースがあります。

今の高齢者の方々は、物を持つ事が豊かさの象徴であった時代を過ごしていますから、

物を捨てることにも罪悪感を抱きます。

衣類、本、趣味の物、生活の中で使うからと溜めてしまいがちなビニール袋、空き箱や包装紙、クッキーの缶など…。

年齢とともに増える思い出の品々を手放せず、多くの物が重なって膨大な量になり、

ゴミ屋敷と化している事も少なくありません。

 

そういったお家を特殊清掃やお片付け、リフォームして売りにだすか、賃貸にする、

もしくは解体するにしても、多大な費用がかかってしまいます。

また多大な費用をかけたとしても、少子高齢化の現在では、

借り手や買い手を見つけることは難しくなってきています。

 

こういったプラスよりもマイナスの部分が多そうなお家の相続では、

限定相続という方法があります。

相続人が把握していないマイナスの財産(住宅ローンが残っている等)、

後になって問題が見つかることが懸念される場合や、

債務などのマイナスの財産がプラスの財産より多かった場合、相続を放棄できるという手法で、

相続人全員が共同で、相続が開始してから3か月以内に家庭裁判所に申し込まなければならない等、

申し込み条件は限られていますが、

相続財産がプラスになるかマイナスになるか分からないといった状況では、

相続人の方々が負の遺産を相続しなくてよくなるといったメリットがあります。

 

空き家問題の事を考えると、相続されたお家をリフォームして売買、賃貸する、

もしくは解体する等ことが問題解決の近道です。

しかし、お家の状態やあまりにも多額の負債が懸念されるときは、

限定相続や相続放棄などを選択されることが、

ご自身のこれからの生活を守ることに繋がるのです。